2013年7月4日木曜日

ブログ書評第6回『裏切りの特急サンダーバード』

初めまして!ビブリオ信州のKです。1年も半分が過ぎたという現実が信じられず、さらには期末試験が今月から始まることも信じられません…。…勉強します。はい。

さて、今回紹介させていただく本は、新潮文庫から出ている「裏切りの特急サンダーバード」という推理小説です。著者は十津川警部シリーズでおなじみ、西村京太郎さんです。

舞台となるのは、北陸本線を走る特急「サンダーバード」。犯行グループがこの特急をジャックし、身代金を要求する…
とまあ、推理小説にはよくある展開のように感じるのですが、そうはいかないあたりがなかなか面白いところであるです。
まず、この事件の首謀者は大富豪であることです。つまり身代金は必要なく、彼はゲーム感覚で事件を起こしたのです。なぜか。簡単に言ってしまうと「面白いことをしたかったから」だそうです。おそらくこの人は物的な欲望は満たしているはずです。彼は満たされすぎた故にこの事件を起こそうと考えたのなら、「豊かすぎる」のもどうなのだろうか…と私は考えてしまいました。

そして、彼は完全犯罪をもくろむものの、ひょんなことから首謀者は逮捕されてしまいます。この展開が実に意外でした。本当に、本当に小さなほころびからこの首謀者の思惑が崩れてしまったわけです。人生何が起こるかわかりません。

あらすじを語るだけでも相当な量になってしまうので、このあたりでとめておきます。すみません…!

私は西村京太郎さんの本を読むのは初めてだったのですが、ハラハラドキドキしながら読むことができました。またこの本は鉄道を題材にしていますが、鉄道の知識がなくても(自分もそうだったのですが)、全く問題なく読めます。
なにより、「そんな展開があり得るのか!」と、いい意味で期待を裏切られました。読者を飽きさせない展開も見どころです。

ぜひ読んでみてください!

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