2015年11月23日月曜日

11/16 ビブリオバトルレポート@信大工学部図書館

ビブリオバトル信州の村上です。
10月にあった怒涛のビブリオバトル連続開催の日々を乗り越え、11月がやってきました。
大会出場を賭けた熱いバトルも楽しいですが、そうでないバトルものんびりと楽しいものです。

というわけで今回は、10月16日に信大の工学部図書館で行われたつきいちビブリオバトルのレポートです。
今回は発表者がなんと6人もいたため、3人ずつに分かれて2回バトルを行いました。

                    

① 大庭英子 『ひとり暮らしのかんたんレシピ』

トップバッターは今回初参加となる工学部の原田さん。
原田さんによると、普段自炊をする女子学生が77%なのに対し、男子学生は10%とかなり低くなるそうです。
そこで紹介してくれたのがこの本です…工学部では料理本とであうことがとても多いですね笑。
かんたんレシピだけでなく、必要な調理器具やどんな食器が合うのかなども紹介されています。
料理をしたことがない人にはありがたい、基本の”き”から教えてもらえそうです。


                    

② 山本弘 『アイの物語』

次鋒を務めてくれたのは、紹介は今年の夏以来久々の池田さんです。
山本さんと言えばビブリオバトルが登場するミステリーも書いておられますが今回はSFです。
池田さんはこの作品中に登場するロボットの「すべての人は認知症」というセリフが印象に残ったそうです。
感情と理性を持ち合わせる人間と、理性しか持たないロボットが触れ合った結果なぜこのセリフが生まれてきたのか…。
人間を客観的な目線で描いたSFは、私たち人間はどういう生き物なのか見つめ直させてくれるのでいいですね。


                    

③ 斉藤環 『承認をめぐる病』

1回目のバトルの最後はわたくし村上による紹介です。
この本は、「今の若者にとって働くことと承認は昔以上に重要な結びつきをしているのではないか」という問いから出発して書かれた本です。
周りで就活している同期の「就職できなかったら終わり」という言葉からは、食べていけないという不安以上に、社会的に定まっていないことへの不安があるのではないかと感じます。
どうして承認の重要度が増しているのか、一緒に分析していけるのが楽しいです。


                    

以上3人による紹介で第1回目のチャンプ本に選ばれたのは…

大庭英子 『ひとり暮らしのかんたんレシピ』 でした!

工学部では料理本がよく出てくるし、しかも強いんですよね。
レシピだけの紹介にとどまらないところが心を掴むのでしょうか?

続いては第2回のバトルです!

                    

① Jeff Potter 『Cooking for Geeks』

最初の発表者はいつもおなじみの原さん、今回2回目の料理本です。
Geeksというのはいわゆる理系オタクのことで、料理を科学と捉えている人への料理指南書です。
その中身は、肉を焼くのに最適な温度はどれくらいか、メレンゲを作るボウルの材質は何が適するか…など。
まさに理系オタク・マニア向けの本といった内容で、普通の料理本とは一味違います笑。
しかし、この料理本を見てきちんと一品料理ができるのか…気になります!



                    

② 清水亮 『文系でも知っておきたいプログラミングとプログラマーのこと』

続いては毎度学生を送り込んでくれる某研究室から来てくれた、河合さんの紹介です。
持ってきてくれたのは就職が決まった会社から読むように言われた本です。
プログラマーの生態などが紹介されていますが、工学部所属の河合さんは「偏ってるなあ」「共感できるなあ」など色々感想を持って読んだそうです。
そして「今は共感できない部分も就職したらわかっちゃうのかなあ」と考えたりもしたり…。
著者の清水さん自身がプログラマーであり、文系の人にもわかってほしいという気持ちが感じられる、そんな本でした!


                   

③ 嶋中雄二 『先読み!景気循環入門』

2回戦最後の紹介者は10月の地区予選にも参加してくださった浅野さん。
紹介してくれたのは自分の畑とは違うであろう景気循環論を扱った本です。
世の中のサイクルがなぜ起こるのかを、現実に存在するサイクルを分析することで解き明かしていきます。
電力使用量と経済発展の関係や、景気変動と天候の関係などさまざまなコンテンツが2,3ページくらいで紹介されています。
高校で習った景気循環の波のお話がピンとこなかった…そういう方でも実例を見れば「なるほど!」と納得できそうです。


                    

以上3人による紹介で第2回目のチャンプに選ばれたのは…

嶋中雄二 『景気循環入門』 でした!

景気循環という難しそうな内容を取り扱っていそうですが、
入門書ということで誰にでもわかりやすい事例などを取り扱ってるところがポイントでしたかね。
私も実際に読んでみたくなりました!

                    

今回は6人ものバトラーが集まり、普段より大盛り上がりなつきいちになりました。
地区予選や地区決戦で興味を持った人が来てくれるようになるととてもうれしいですね。
12月もつきいちは開催予定とのことなので、情報が出てくるのをお待ちください!

(投票結果の写真を撮るのを失念していました >_<; )

以上、村上によるビブリオバトルレポートでした!